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後藤武敏G.内野手・“ゴメス”の一振りが試合を決める

 



 34歳の勝負強さは今年も健在だ。後藤武敏G.(ゴメス)は代打の切り札として頼もしい活躍を続けている。5月13日現在で24試合にすべて代打で出場。限られた打席ながら集中力の高さを見せつけて、打率はなんと.333と好成績を残している。

 今季から愛称のゴメスを登録名に加えた。頼りになって、元気いっぱいのベテランが首位を走るチームを支えている。

 今季初打点は貴重な一打となった。4月21日の阪神戦(横浜)で8回、左越えへの1号ソロだった。この試合は3点のリードを先に許す苦しい展開だった。ようやく7回に2点を返して打線は勢いづいた。そして後藤のアーチで同点とした。「良いリズムで回してくれたので、何とか同点に追いつきたいと思っていました。内角寄りのストレートに少し詰まりましたが、よく打球が伸びてくれましたし、同点に追いつけて良かったです」と話した。

 この一打で波に乗った背番号55。この試合から3試合連続で打点を記録した。4月26日の中日戦(横浜)では5回に値千金の同点二塁打を放った。この試合も一時は3点差をつけられたがベテランのバットで試合を振り出しに戻す貴重な一本となった。「どんな球でも対応しようと無我夢中でした。いいピッチングをしていた小杉と、悔しい思いでマウンドを降りた高崎の思いに応えられて良かった」と興奮気味だった。

 開幕前の下馬評を覆す快進撃でDeNAがペナントレース序盤戦の主役に躍り出ている。クライマックスシリーズはもちろん、リーグ優勝を果たすためにベテラン・後藤の勝負強い打撃がこれからも必要であることは間違いない。
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