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山崎勝己捕手・球界きっての第二の捕手がチームを救う

 



 堅実なリードで投手陣を引っ張れば、ベンチでは精神的支柱としてチームを鼓舞し続ける。今季でプロ15年目を迎えたベテラン捕手・山崎勝己。「もう、僕も若くないですからね。自分の立場も分かっている。ある意味、裏方的な目線で視野を広くしてチームを見るようにしています」。ダイエー、ソフトバンク時代は日本一を経験。2013年オフにFA移籍でオリックス入りした山崎勝は、現在の苦しいチーム状況にも冷静に口を開いた。

 今季はある意味、想定外のスタートとなった。昨年は正捕手・伊藤のサポート役として60試合に出場。スタメンマスクは24試合。だが、今季はチーム状態と伊藤の不振が重なり、61試合を終え(6月9日終了時点)すでに35試合に出場、先発マスクも23試合と大幅増となった。「光(伊藤)もかなり苦しんでいたのは知っていた。自分がサポートできればよかった」。主にディクソンとバッテリーを組む機会が多く、助っ人右腕が初受賞となった5月度の月間MVPもサポートした。

 球界きっての第二の捕手としてチームを支える男。「勝己(山崎)がいることで伊藤を思い切って使うことができた。去年の躍進は勝己の存在なくしてない」。突然の休養を発表した森脇監督も山崎勝の存在を高く評価していた。先発マスクで出場した6月4日の巨人戦(東京ドーム)ではディクソンが7回3安打1失点と好投を見せたが、打線が沈黙し敗戦投手に。「勝ちを付けられなかったことが悔しい。こういったことをなくさないとチームの状態は上がらない」と悔しさをにじませた。常勝軍団のDNAが流れるベテランが低迷するチームを救う。
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