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J.ロペス内野手・結果で示した存在感

 



 多くは語らず、はっきりとした結果で存在感を示した。「どんな状況においても、チームの勝利に貢献することしか考えていない。試合に出て、グラウンドに立っている限り、その気持ちは変わらない」。3勝14敗1分けで断トツの最下位。交流戦の史上最低勝率を更新したDeNAJ.ロペスは孤軍奮闘した。

 交流戦直前だった5月24日の阪神戦(横浜)で、主砲・筒香嘉智が右太もも裏を負傷した。DH制がない本拠地のオリックス戦(26日、横浜)からスタートし、すぐに四番に入って2安打1打点。苦しむチームを懸命に引っ張った。翌日には8号2ランを含む2安打2打点。逆転勝利に貢献し、球団史上初の両リーグ通算30勝一番乗りを果たした。「チャモ(ロペスの愛称)の存在って、やっぱり大きいよな」。就任4年目の中畑清監督は、この試合で月間最多となる15勝をマーク。決勝打を放った石川雄洋と同様に、指揮官は助っ人への賛辞も忘れなかった。右太もも痛などで2試合の欠場がありながら、16試合で打率.411、5本塁打、11打点は立派の一言。「自分の役割を果たしたい」と繰り返してきたようにパ・リーグにとって脅威であり続けた。

 巨人から移籍1年目。今季は64試合に出場し、打率.315、12本塁打、34打点。得点圏打率(.222)の低さこそ課題だが、中畑監督から「ウチの打線の看板だよ」と全幅の信頼を寄せられている。一塁守備では4失策(一塁での出場は63試合)。昨季のブランコが76試合で10失策だったため、内野にもたらす安心感は言うまでもない。リーグ戦は借金1からの再スタート。背番号2にかかる期待も大きい。
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