好調を誇るブルペン陣で、いつも笑顔の中心にいるのが
オーランド・ロマンだ。チーム最年長の36歳は、どんな場面も任せられるリリーフとしてだけでなく、若い投手陣の精神的支柱としても信頼を集める。
今シーズンのロマンは6月25日現在で、チーム3位の31試合に登板し防御率1.37。バーネット、オンドルセクとともに盤石の『勝利の方程式』の一角を担うだけでなく、緊急時のロングリリーフや、2勝目を挙げた5月24日
広島戦(マツダ広島)のようにビハインドや同点の状況で登板し勝機を呼び込んだりと、何でもこなす貴重な役割を演じている。
「役割にこだわりはない。どこを任されてもしっかり自分の責務を果たすだけだよ。チームの勝利が僕の一番の原動力なんだ」とロマンは話す。
昨季は春先にクローザーを任されるなど16試合に登板も、右ヒジを痛め6月に手術。地道にリハビリして9月に投球を再開すると10月の秋季フェ
ニックス・リーグで登板志願するなど復調をアピールした。フォア・ザ・チームの心を忘れず練習熱心。先発・中継ぎともに担い、外国人枠の関係で二軍調整となっても腐らず努力する姿勢はチームメートからも、球団からも評価が高い。手術明けや36歳という年齢も厭わず契約が4年目に突入した背景には、その人間性の高さがある。
いわゆる“ねずみ”を除去した手術を経て右ヒジの可動域が広がり「腕が去年より振れるようになった」のも好調の理由のひとつ。
「一つでも多く、チームの白星を積み重ねたい」。熱いハートを持つプエルトリカンは、混セでの浮上を目指しフル回転を続ける。