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菊池保則投手・タフネス右腕が先発陣の救世主に

 



 大久保博元監督が“夏男”として期待するのは、先発ローテの一角として3勝(7月8日時点)を挙げている右腕・菊池保則だ。「あいつは暑ければ暑いほどいい。汗をダラッダラ流しながら投げても疲れない。太っているヤツは体力あるんだよ」と指揮官。自らに似たぽっちゃり体型の右腕に、頼もしい視線を送っている。

 今季は開幕から約1カ月間「寒い時期は無理させられないから」(同監督)と二軍で調整を続けていたが、4月30日のオリックス戦(京セラドーム)で初先発。6回無失点と結果を残してローテに定着。8試合に先発し防御率2.33。昨季の自己最多4勝に早くも迫る安定感を見せている。

 当の本人は“夏男”という意識はない。「自分ではそういうことは意識していない」と話し「季節に関係なく結果を残さないといけない」と気を引き締める。それでも昨季の4勝中2勝は8月に挙げ、同月の防御率は1.93。昨季のいいイメージを持って、勝負の夏場に臨めそうだ。

 登板時の汗の量はハンパではなく、登板後には体重が2キロ減っていることもあるという。もっとも翌日には体重は元に戻っているそうだが、夏場の水分補給には特に気を使っている。「試合中は意識して水分をとるようにしています」と菊池。現在の体重は97キロで「名鑑とかに載っている体重が入団時の80キロになったままなんですよ」と小さく笑った。

 昨季からフォークに挑戦し「カウント球でも決め球にも使えるようになった」と手応えをつかむ。今シーズンが8年目。「最後までローテを守れるように」。ノッシノシとマウンドに上がり、強打者を封じ込めていく。
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