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宮國椋丞投手・配置転換で日々全力投球→好結果

 



 リリーフ陣にとってはつらい季節が近づいてきた。そんな中、今季途中から中継ぎに回った宮國椋丞はまだ若く、そして、フレッシュな状態だ。「夏男」にならなくてはいけない右腕は「(開幕から)通してやっている選手はきつくなる。その代わりになれるようにやる」と自覚十分。

 プロ入り5年目でこれまでは主に先発を務めてきたが、4月中旬に一軍入りしてからは中継ぎを任されている。不慣れなポジションで、登板に備えた準備の仕方などは山口ら先輩の姿を「毎日見て、勉強しています」。序盤から肩を作り、試合中はウオーミングアップと待機、の繰り返しだ。先発をやっているときは分からなかったブルペンの苦労を「先発で、のらりくらりと抑えているときに(リリーフ陣は)準備で忙しくなる」と知った。「(先発、中継ぎの負担を)両方、分かるようになってきた。いい経験をさせてもらっています」と前向きにとらえている。

 短いイニング、時にはワンポイントで役目が終わることもある。だからこそ「思い切っていかないといけない」と目いっぱい腕を振っている。直球は140キロ台後半を計測し、力強い投球で打者を抑え込んでいる。7月8日までに16試合に登板し、防御率1.29と堂々の成績を残してきた。4日の中日戦(ナゴヤドーム)では3対3の延長12回一死一塁から登板し、引き分けに持ち込んだ。7日のヤクルト戦(東京ドーム)は1対4の6回を三者凡退で切り抜け、直後に味方が逆転。「次の攻撃にいい流れを、と思った」と今季初勝利を素直に喜んだ。

「出せる力は全部出すようにと思っています」。悔いを残さないように、日々、全力投球だ。
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