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二神一人投手・今年も存在感を示せず…

 



 プロ6年目も期待に応えることができなかった。2015年シーズンの二神一人は、またしても一軍未勝利で幕を閉じた。将来を嘱望されながら、いまだプロで勝ち星がつかない。二神本人は「何もできなかった。力不足だと思う」とうなだれた。

 今季は5月4日に初昇格を果たしたが、当日の中日戦(甲子園)で5点ビハインドの7回から登板し、2回3安打1失点と火に油を注いだ。その1試合だけで再び二軍降格。いくらウエスタン・リーグで好投しても、一軍では力を発揮できない。12試合に登板し、14イニングを投げたが数字を残せず戦力になりきれなかった。

 09年秋のドラフトで菊池雄星(西武)の外れ1位で指名され阪神入り。法大のエースで全日本代表メンバーだった逸材は即一軍という評価を受けた。しかし、その1年目から左ワキ腹、右ヒジを痛めてリハビリの日々を送るなど、万全の状態から遠ざかっていった。初の一軍昇格となった12年もわずか4試合の登板にとどまった。

 13年になると腕を下げるスリークオーター気味のフォームに改造。14年には背番号「18」から「66」に変更されるほど切羽詰まった立場になっていった。

 中西投手コーチも期待を込めながら「試行錯誤してきた。可能性を感じるからこそチャンスを与えているが、なかなか結果を残せない」と言う。

 シーズン終盤には貴重なリリーフとして存在感を示したかったが決め手に欠いて確固たるポジションを築くことはできなかった。後のない二神は「来年に向けてピッチングの精度を高めていきたい」と背水の覚悟で取り組むつもりだ。
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