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阪神 安藤優也投手・もう一度気合を入れ直す

 



 早くもプロ16年目に向けて動き始めたのは安藤優也だ。まだまだポジションを譲るわけにはいかないという気持ちは、ベテランの姿勢に表れている。

「自分としてもセットアッパーは目指すところでもある。これからも50試合登板は、ひとつのメドになるだろう」

 ちょうど1年前の12月にセットされた契約交渉の席上、「最低でも50試合登板はクリアしたい」と語っていた。その言葉どおりのシーズンだった。

 10月4日の広島戦(甲子園)の7回に3番手で登板し、先頭の菊池を右飛に打ち取るなど三者凡退に抑えたのが、3年連続50試合登板になった。

 15年目の区切りになった今シーズンは、リリーフで50試合44回2/3 5勝4敗)を投げ切った。走者を置いた酷な場面でも投入され、しかも結果を残した。

 際立ったのは、9月9日の巨人戦(甲子園)だ。同点の延長11回表に呉昇桓をリリーフし、小林、鈴木尚、吉川を3人で片付け、その裏のサヨナラ勝ちを演出した。

 金本監督が「安藤、福原の年齢は正直いって不安です」と話した。40歳手前のベテランから若手への切り替えは新監督に与えられた仕事だろう。

 ただ若手の歳内らに「ベテランに引退祝いを持っていけるように頑張れ」とハッパをかけたのは、安藤、福原らに向けたゲキでもあった。

 金本監督とは03、05年に優勝を分かち合った間柄。現役時代には「金本賞」を設定され、投手陣の奮起を促されたが、来シーズンはそれに甘んじているわけにはいかない。

 来季も勝利の方程式の一角をになう右腕。安藤は「リーグ優勝、日本一に向けて貢献したい」と気合を入れ直して、監督の期待に応えるつもりだ。
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