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DeNA 山口俊投手・満足とはほど遠い節目の10年目

 



 区切りの10年目はほろ苦いものとなった。昨季8勝を挙げ先発陣の一角として期待された山口俊だったが、3勝6敗、防御率4.49に終わった。「開幕ローテに入ったけど情けない結果でした。来年は1年間ローテを守って、15勝を目指して頑張る」と反省を踏まえつつ意気込みを語った。

 沢村賞受賞と大きな夢を抱いた今季。初登板となった3月28日の巨人戦(東京ドーム)では8回2失点の好投で幸先良く初勝利をマーク。4月25日には3勝目を挙げて順調なスタートを切ったかに見えた。ところがここから悪夢のような日々が始まった。好投しても援護に恵まれず白星を逃すのに加えて、調子が悪ければ試合をつくれず次々と失点を重ねる悪循環。結局シーズンの最後まで白星をつかむことはできなかった。

 節目のシーズンは5カ月以上勝利なしと辛酸をなめる形に終わった。今季最終登板となった9月29日の阪神戦(甲子園)では「調子は良かったのですが、大事なところで踏ん張ることができませんでした。勝てる投手は、そういう場面でも踏ん張ることができますし、メッセンジャーのような好投手相手でも投げ勝てる投手にならないといけないです」と悔しそうな表情で話した。

 それでも巻き返しに向けて来季の準備を進めている。体制が変わりラミレス新監督を迎えて新しいシーズンに挑むことになった。新指揮官は山口への大きな期待を口にし、秋季キャンプでは投手のキャプテンに指名した。来季こそ、先発の柱として期待される山口は秋季キャンプを終えて「自分自身、妥協せずにやってこられた」と手応えを口にした。悔しさをばねにはい上がるつもりだ。
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