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オリックス 中島裕之内野手・感覚を取り戻し“本来の姿”へ

 



屈辱の1年を過ごした中島裕之は、早くも来シーズンに向け動き出している。秋季練習を終えると渡米。約4週間の過酷なトレーニングを行った。11月20日に帰国し、公の場に姿を見せたのは11月23日に京セラドームで行われた球団行事のファン感謝際だった。「今年はちゃんと活躍できんかった。来年は頑張らないとアカンからね。いろいろとやれることはやってきました」。引き締まった体が物語るように、すでに来年を見据え、スタートを切っている。

 2015年。オリックスと3年契約を結び、3年ぶりに日本球界に復帰。開幕戦では四番に座るなど、周囲からは大きな期待が込められていた。だが、右太もも裏の肉離れ、腰痛などケガにも悩まされた。最終成績は117試合に出場して打率.240、10本塁打、46打点。アメリカでやってきた感覚と日本時代の感覚のわずかなズレに戸惑った。ボールをとらえる際にできる“間”が打撃を狂わせた原因だという。

「口ではうまく表現できないけど。自分の中ではとらえた!って思ってもファウルになったりミスショットする。簡単に言ったら軟式ボールを打ってもボールがつぶれて前に飛ばない感じかな」。シーズン前から一番の課題に挙げていただけに対応できるはずだった。だが、ケガでの離脱、チーム成績が上がらず自身の打撃を捨てチーム打撃に徹したこともあり本来の打撃を取り戻すことはできなかった。

 来季は勝負の年と位置づける。16年からは登録名を中島裕之から中島宏之に改名。さらに結婚を発表し、第1子も生まれた。「良いものは全部取り入れていく。心機一転。やっぱり優勝したいじゃないですか」。完全復活したナカジが20年ぶりのリーグ制覇に導く。
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