週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

オリックス 山崎福也投手・武者修行で得た自信を胸に、進化を見せつける

 



 確かな手応えを持って山崎福也がプロ1年目のシーズンを終えた。「最初のころは正直、周りが見えなかった。ただ、がむしゃらに投げるというか。けど、1年を終えてかなり自信はついたと思います」。2015年は17試合に登板して3勝6敗、防御率4.53。開幕から先発ローテ入りを果たしたが、シーズン中盤からは中継ぎも経験するなどドラフト1位左腕は多忙な1年を過ごした。オフ期間に入るとプエルトリコのウインター・リーグに参加。先発ローテを守り抜き、メジャー経験のある外国人相手に好投して自信を得た。

 年男を迎える16年は勝負の年になる。ウインター・リーグを終え、すぐさま行った初の契約更改では200万円増の推定1700万円で一発サインして「来年は今年の倍以上。10勝近くは勝ちたい」と胸を張った。挫折を味わいながらも実りある1年を終えたルーキーの目は輝いていた。

 身長187センチの長身から繰り出される最速147キロの直球を軸にカーブ、スライダー、フォークと多彩な変化球で大学時代は東京六大学リーグで通算20勝を挙げ、栄光のドラフト1位で入団。だが、プロの壁は高かった。一軍スタートとなった春季キャンプでは投球フォームが固定できず、不安定なまま開幕を迎えた。シーズン3勝を挙げたが「納得できる投球はほとんどない」と満足することはなかった。

 シーズン終了後に向かった海外での武者修行で大きな自信を得た左腕は「インコースを思い切って突けるようになった。自分の直球が外国人相手にも通用した。手応えを感じられた」。チームは深刻な左腕不足に悩んでいる。その不安を解消するためにも、16年はドラ1左腕が進化した姿を見せつける。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング