勝負のシーズンに向けてリハビリを続けているのは
岩本輝だ。9月末に右肩に違和感を覚えて以来、このオフはひたすらトレーニングの日々を送っている。
「少し長引いていますが、ちょっとずつ良くなっている感じです。これからステップを上げながら、16年春のキャンプには一軍で投げられるような肩を作りたいと思っています」
12月はブルペンに入らず、下半身を鍛えながら、肩周りのトレーニングを繰り返してきた。現在はキャッチボールができるまで回復し、徐々にプログラムのレベルを上げていくつもりだ。
15年シーズンは順調に滑り出したかに見えた。4月1日の
ヤクルト戦(神宮)で先発し、7回5安打1失点で、12年9月27日同カード以来、約2年半ぶりの勝利を挙げた。
和田監督も当時、「先発ローテーションを守れるピッチャーになってほしい」と期待を寄せたが、それに応えることができなかった。
岩本本人が「最初は良かったが、最後まで投げることができなかった」と振り返ったように、一、二軍を行ったり来たりのシーズンになってしまったのだ。
結局は先発、リリーフとして13試合に登板しただけで2勝1敗、防御率3.69の成績に終わった。15年1月には
呉昇桓らとグアム合宿に参加して「ケガをしない筋力をつけた体作り」を目指したが叶わなかった。
肩の違和感を取り除くことが先決だが、それと同時に年男として迎える16年シーズンの青写真も描いている。岩本は「ストレートの精度に磨きをかけることです」とテーマを掲げながら一本立ちすることを夢見ている。