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中日 若松駿太投手・ジンクスは関係なし

 



 はねのけたいから、12月中旬も3日に1度のペースでブルペン入りした。プロ3年目の15年にプロ初勝利を含む10勝(4敗)を手にした若松駿太は実質的な“2年目”だが、「2年目のジンクスは自分には関係ないと思っています」と断言する。

 5位に低迷したチームの中で、その存在はまぶしかった。2015年6月2日の西武戦(ナゴヤドーム)でプロ初勝利を挙げると勢い全開。8月にはリーグトップの4勝を挙げて月間MVPをゲット。23試合で2ケタ勝利を収めた。1完封で防御率2.12。躍動ぶりが際立った。

 2年目のカベにぶち当たりたくはない。「こっちが相手バッターを研究するように、敵も研究してくると思います。だから、オフはないと思っています」。

 決め球は速球と同じ腕の振りのチェンジアップ。速球は130キロ台。速球だけならどこにでもいる投手。チェンジアップがあったからこそ、打ち取った。「2016年はもっと制球力を付けたい」と意気込む。

 球団の期待も高い。11月の契約更改交渉では、3050万円増の推定3600万円でサインした。555%のジャンプアップは中日投手では歴代最大となった。

「とてもいい評価をしてもらい、来年(16年)も絶対にやらないといけません。開幕からローテを守って最低10勝。規定投球回にも到達したいです」

 女房役の捕手・杉山は「年上の自分にも時々、タメ口をきいてきますから。でも、ああいう人間がピッチャー向きって言うんでしょうね」と苦笑いする。

 怖いもの知らずがどこまで突っ走れるのか――。竜のガキ大将がジンクスをはねのける。
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