本拠地QVCマリンで迎える3月25日の開幕戦(
日本ハム戦)。その先発マウンドに立つ最有力候補は、やはりこの男だ。昨季15勝で最多勝に輝いたエース・
涌井秀章。開幕投手への思いを「もちろんずっと持ってきているもの。そこは譲らず、合わせていきたい」と隠すことなく、堂々と口にした。
2015年は15勝9敗の好成績で3位を確保したチームを引っ張ったが、「防御率、投球回、完投……。今までに比べたら物足りない」と決して満足はしていない。防御率3.39、188回2/3、1完投。これらの数字を向上させれば「タイトルは後からついてくる」と2年連続最多勝も見据えている。
プロ12年目を迎え「トレーニングで変えるところはない」と言う。ポイントに挙げるのは投球内容の改善だ。「試合の中で四球がムダに多いし、ビッグイニングも何度かあった。そこを最少失点にすれば完投も増えるし、防御率も格段に良くなる」とテーマを掲げた。
対抗と目される石川も、新人年から2年連続2ケタ勝利と実績は申し分ないが「開幕投手は無理ですよ」と涌井に道を譲る。
目標はあくまでリーグ制覇と、その先にある日本一。「せっかくFAで来て、優勝しないと意味がない」と強い意欲を見せた。開幕戦で相まみえる日本ハムは、最多勝を分け合った大谷を先発に立ててくる可能性が高い。
やはり大役を務めた昨季、涌井はヤフオクドームで
ソフトバンク相手に6回無失点で白星を手にし、チームも開幕カードを2勝1敗と勝ち越した。自身の役割は「投げた試合は全部勝つこと」今年もたとえ難敵との投げ合いになろうと、2年連続の好スタートへ導く覚悟だ。