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広島 H.ルナ内野手・泰然自若と構える安打製造機

 



 青から赤に着替え、H.ルナは気持ちを高ぶらせている。1月28日の入団会見で「全身全霊を傾けてチームに貢献する。打率、打点、本塁打。すべてにこだわりたい。その中でも打率3割というハードルを超えるかどうかがチームへの貢献度につながると思う」と言った。日本通算3年間で408安打を放ち、通算打率.316を誇るバットマン。打率3割を最低ラインに、日本で4年目のシーズンに備えている。

 春季キャンプではレベルの高さをうかがわせた。初日からランチ特打に入り、精力的に打ち込んだ。若手選手からは「すごい。バットが内から出る」と感嘆の声が上がったほど。守備でも三塁を中心に難なくこなし、新天地でも変わらぬ実力を見せつけている。さらにキャンプインの2月1日は自身の誕生日。36歳となったが「体に変化は感じていないよ。まだまだこれからだ」と力強かった。

 競争を前面に打ち出す広島のキャンプ。だが緒方監督はアドバンテージを認める。「3割を打った選手と、そうでない選手が同じスタートではない」堂林、安部、梵らライバルはいるが、ルナは泰然自若。「この時期はライナーを打つことを心がけている。状態は悪くない。野手の間を抜ける安打を打ちたいね」と淡々と話し、フリー打撃でも言葉どおりの快音を連発している。

 広島は昨季終了後からすぐにルナをリストアップ。新外国人とともに調査を続けてきた。唯一の懸念材料だった両ヒザ、右ヒジの故障も「体調面は問題ないよ」と笑う。三塁、クリーンアップにルナが座れば、得点力不足解消の効果が大きく期待できる。今季の広島の行方を占う存在と言える。
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