週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

オリックス 福良淳一監督・投打に“順調”。今年は“安心”の布陣に

 



「順調」。春季キャンプ中、指揮官が毎日のように口にした言葉だ。主力級の選手が活躍したときなど、感想を求められた際には「順調」「大丈夫」を繰り返す。日に焼けたその表情には充実感すら漂っていた。昨季は優勝候補に挙げられながら、主力選手の相次ぐ故障でリーグ5位。その反省からケガの予防と対策を十分に行い、今年はまだ大きな故障者が一人も出ていない。20年ぶりの優勝を狙うチームにとって、それが何よりの収穫だろう。

 唯一の懸念は潰瘍性大腸炎で離脱した安達の存在だ。昨季、チーム最多の139試合に出場した不動の遊撃手は、約3週間にわたる入院生活を経て2月10日に退院し、15日から練習を再開している。戦線復帰は4月下旬以降だと見込まれているが、不治の病とも言われており復帰できたとしても、どれぐらいプレーに支障が出るのかは未知数だ。

 現在、開幕ショートの座を狙うのは、西武で3度ゴールデン・グラブ賞に輝いた中島を筆頭に、ルーキーの大城と鈴木昂、そして外野から異例の転向を果たした吉田雄。それに縞田や原も虎視眈々と定位置を狙う。「実戦を見て判断する」と福良監督は話しており、オープン戦でいろいろなパターンを試し、内野の布陣が決まる格好だ。

 エース・金子が2010年以来、6年ぶりに2月中の実戦登板を決めたのも順調に調整が進んでいる証拠。開幕ローテに関しては、その金子、西、ディクソン、東明の4本柱はすでに内定済み。5、6番手を山崎福、松葉、佐藤峻らで争っている。近藤大やコーディエ、ミッシュの新戦力にも期待が集まる。とにかく順調な福良オリックス、今年は“安心”できそうだ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング