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ロッテ 井上晴哉内野手・2年前のリベンジを

 



 レギュラーの座どころか一躍、四番候補に躍り出た。キャンプから好調を維持する井上晴哉は「とにかく強い打球を打っていきたいと思ってやっている」と充実した様子で準備を進めている。

 キャンプ中盤に一軍に上がると、2月14日の台湾プロ野球、ラミゴ戦(石垣)に四番・指名打者でフル出場。今季のチーム初本塁打となるソロを含め、4打数3安打と持ち前の打力を発揮した。外寄りの速球を豪快にとらえ、右翼席に運んだ一発には「ミスショットの恐れもあったけど、思い切っていった。結果を見れば満足している」と納得顔。大村二軍打撃コーチから「遠くへ飛ばすのではなく、強い打球を意識すること」を教えられたことも好結果につながった。

 3月2日のオリックスとのオープン戦(京セラドーム)では、エース・金子からの適時打でアピールした。1回一死一、二塁。2球で追い込まれたが、6球目の外角へのスライダーをうまく拾って中前へ。「一軍ではこういう投手を打たないといけない」と手応え十分だった。

 主軸候補だった新加入のナバーロが実弾を所持していたとして逮捕され、球団は開幕から4週間の出場停止処分を科した。そんな状況での活躍に、伊東監督も「今は四番がいない状態だけど、十分やっている」と目を細める。井上には新人だった2014年もオープン戦首位打者に立って開幕四番を射止めたが、肝心のシーズンでは出場36試合で打率.211と低迷した苦い記憶がある。

 同じ失敗は繰り返せないが「2年前はやってきたことをすべて忘れるくらい緊張した。今年は心の余裕、やってやろうという気持ちがある」と落ち着いて開幕を待つ。
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