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中日 井領雅貴外野手・打力で猛アピール

 



 まだ、追い越すほどの位置ではないが、ヒタヒタと詰め寄っている。外野争いダークホースは2年目の井領雅貴だ。キャンプでは打力に磨きをかけて首脳陣へ猛アピールを続けた。

「目線がブレずに振れるようになったことで、逆方向にも強い打球を打てるようになりました。やっていることが出せています」

 充実ぶりは春季キャンプ中の成績が証明している。2月のオープン戦を含めた対外試合は16打数8安打の打率5割ジャスト。特にキャンプの最後に行われた韓国・LGとの練習試合(北谷)では5打数4安打と打ちまくった。

 今年の外野陣は右翼の平田が確定的で、中堅は大島と藤井で争っている。残るポジションは左翼で昨年限りで引退した和田一浩の抜けた穴が空いているが、谷繁監督の構想では五番打者として期待している来日2年目のナニータが有力。つまり、大島、藤井、ナニータを脅かす存在になる必要があるが、可能性がないわけではない。

 新人年は悔しい思いをした。春季キャンプも一軍で過ごし、オープン戦でも頭角を現してルーキーで唯一の開幕一軍を果たしたが、公式戦では結果を残せずに4月早々に二軍落ち。結局、7打数無安打とプロ初安打もお預けとなっていた。2年目といっても桐蔭学園高から社会人(JX-ENEOS)で7年を経験しているから今年で27歳。今季に懸ける思いは強い。

「スイングが強くなった」と目を細める加藤コーチは昨秋から密着指導。相手コーチとして社会人時代を知るだけに「社会人のときのようにもっと振れ」とアドバイスしてきた。その効果が出ている2年目、今後も打ちまくれば一気にブレークできる。
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