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オリックス 平野佳寿投手・体をつくり直し“完全復活”へ

 



 虎視たんたんと大台突破を狙う。プロ11年目の今季は、あと67試合で通算500試合登板、あと4つで100セーブと、ふたつの記録を射程圏内に収める。自身の目標に「60試合以上投げること」を掲げる右腕は「500試合は良い節目だと思うので頑張りたい。シーズン終盤に達成できたら」と意欲を見せた。

 守護神候補として新外国人のコーディエが加入したため、今季はセットアッパーとして期待されるが「昨年、中継ぎをやって気分転換になったのもあるし、楽しかった。必要とされるところで投げるだけ」とポジションにはこだわらない考えを明かした。また、そのコーディエに対しても「ライバルではあるけど、投手陣の戦力は上がるし良いと思う」と、ともに勝利の方程式の一員として助け合っていくつもりだ。

 足首と腰を痛め3度戦線を離脱した昨季は、33試合で0勝3敗12セーブ、防御率4.06と不本意なシーズンだった。2010年から5年連続で達成していた60試合登板も途絶えてしまい、「優勝できなかったのは自分のせい」と己を責めた。完全復活を果たすべく、このオフは体づくりに重点を置いて取り組んできた。またキレを取り戻すべく減量にも着手。昨年、最大94キロあった体重を「理想」と話す80キロ台後半まで落とした。

 春季キャンプが終わってすぐ、プロ生活で2度目というインフルエンザにかかり周囲をヒヤリとさせた。しかし、すでにチームには合流しており「体が緩み過ぎているのが怖いけど、試合勘を戻せば大丈夫」と開幕にも問題はないようだ。3月8日に32歳の誕生日を迎えた右腕。20代が多い投手陣の中ではベテランの域だが、まだ老けこむことなく全力で右腕を振り続ける。
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