39歳になるシーズンは記録のかかった年だ。
福留孝介が日米通算2000本安打に残り67安打に迫っている。
ここまで1933安打を刻んできたベテランにとってはあくまでもそれは通過点に過ぎない。
「僕はホームランバッターじゃないし、まずは全試合に出るための準備をしている。それにチームが優勝しないと意味がないでしょ」
片岡打撃コーチが「年齢を感じさせない」と説明するように、キャンプ、オープン戦を通じて順調に仕上がってきた。
キャンプ終盤の2月23日には全体の打ち上げを待たずに沖縄を離れ帰阪した。金本監督が「自分でやれる選手」と信頼していることで自己流調整を認められた。
「名前を挙げてもらっていることによって、やらなければというプレッシャーはありますよね。自分のやるべきことをしっかりとやっていきたいです」
すでに金本新監督から鳥谷、
マウロ・ゴメスらとともにレギュラーの座を確約されている福留が目標にしているのが、史上最年長の首位打者のタイトルだ。
中日時代の2002年、06年に同タイトルを獲得。最年長首位打者は36歳シーズンの79年ミヤーン(大洋)、89年
クロマティ(
巨人)らで、この記録の塗り替えを狙う。
実戦2試合目、3月6日の巨人戦(甲子園)で内海から右前への初安打を放つなど順調な仕上がりを見せている。
福留は「ここからシーズン開幕に向けケガをしないようにやっていきたい」という。超変革のチームは新旧交代の端境期。不惑の年を前にするベテランが底力を見せつける。