黄金期を支えてきた
荒木雅博もプロ21年目。今年39歳を迎える。積み上げたヒットは1890本。2000安打に残り110本としている。
「ここまで来たからこそ見える世界もある。大台に乗りたいという気持ちがないと言えばウソになります。1本、1本と結果を残せたらいいと思っています」
昨季は亀澤と併用。97試合出場で211打数53安打、打率.251。レギュラーをはく奪された。
だからこそオフに求めたのは変化。定位置奪回の糸口として、筋肉量を爆発的に増やすアプローチをした。
「何か変えなくちゃというのがあった」
プロ20年間は、筋トレでつくり上げるマッチョボディーとは無縁だった。不変だった調整を方針転換した。
陸上の短距離選手がそうであるように、筋肉量を増やしたからといってタイムが悪くなるわけではない。良質な筋力で持ち前の走力はそのままに、パワーアップを実現させる取り組みだった。
順調だったオフの挑戦。ただ、問題がないわけではない。沖縄キャンプ直前の1月下旬。インフルエンザに感染。キャンプは二軍の読谷組で過ごした。そして、3月中旬に一軍合流した。
同級生の刺激もある。元チームメートで、現在は
阪神で活躍する福留だ。荒木が2000安打まで110本なのに対して、福留は日米通算2000安打まで残り67本に迫っている。
「お互いチームのベテランになった。頑張りたいですね」
巨人の井端守備走塁コーチと「アライバ」として知名度を上げた竜のスピードスター。大記録達成に向けてスイングを続ける。