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日本ハム 杉谷拳士内野手・強い決意でレギュラー奪取へ

 



 チームNo.1のハッスルプレーヤーの杉谷拳士が悲願のレギュラー奪取へと決意をにじませている。堂々と宣言したのは二塁または外野の一角をつかむこと。

 二塁には不動のベテラン田中賢、外野は中堅の陽岱鋼を含めて若手有望株や実力者が並ぶ。高い志だが譲るつもりはない。

「今年は僕自身も特別な年にしたい」と誓う。

 唯一無二の存在感を最大の武器に、大まくりを期している。2014年に自身最多87試合に出場してステップアップを狙った昨季は84試合。出場試合数はほぼ横ばいだが、明らかに起用法が変化した。打席数はキャリアハイの192打席で、打率.295。内外野をこなせ、スイッチヒッターとしての勝負強さを買われて出番が一気に増えた。特長を地道に伸ばし、少しずつ価値を高めている。

 一気の大ブレークをノルマに課しているのが今シーズンだ。オフから「杉谷拳士、今年は本気でいきます!」と宣言。昨季途中で負傷した右肩の不安を抱える田中賢の二塁が一番のターゲット。オフの間から公言し、その先輩からは「冗談だと思います」と取り合ってもらえなかったが、本気だ。課題だった左打席でも安定感を増した。そろそろ居場所を確保したいとの強い決意で挑んでいる。

 レギュラーは開幕から確保できずに開幕へ突入しそうだが、一軍同行は決定的。これから不調者、故障者などが出た際に備えて虎視眈々と座を狙っている。栗山監督も「少し雰囲気が変わってきたよね」と認めるほど、真剣味がこれまでとは違う。

 同期入団の中島卓が不動の遊撃手の立場を築き、自らに対する危機感も強い。千載一遇のチャンスを待ちながら杉谷が球春へ向かう。
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