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日本ハム 西川遥輝内野手・雪辱の球春へ

 



 復権を懸けた6年目のシーズンがスタートした。昨季は125試合に出場し、打率.276で5本塁打、30盗塁。上位打線を任されるには及第点ともいえる数字を残したが、シーズン終盤には二軍での再調整の苦渋も味わった。

 2014年には盗塁王にも輝き、開幕当初は打順も一番に据えられたが空回り。西川遥輝も「もっと何とかしようがあった」と後悔が募る1年になった。

 託された大役に使命感は増した。今季は開幕スタメンに起用されて打順は二番。日米で近年のトレンドになりつつある強打のつなぎ役。ケースに応じて犠打を選択する可能性が少ないタイプをチームは配置してきたが、西川が指名を受けた。攻撃的なスタイルを構築し「1強」とも言われるソフトバンクに対抗したいのが狙い。そのキーマンとして一番・陽、三番・田中賢の前後の好打者を循環させ、打線を起爆させるという大仕事を背負うことになったのだ。

 3月25日からのロッテとの開幕3連戦(QVCマリン)は12打数1安打と低迷したが「二番・西川」が真価を発揮したのが次カード。同月29日の本拠地開幕戦となったオリックス戦(札幌ドーム)で今シーズン初の猛打賞となる3安打2打点(2得点)。チーム17安打、13得点の大勝へと導いた。西川は「なかなか結果が出なかったけれど、ようやくチームに貢献できました」と肩の荷を少し下ろした。雪辱を懸けた球春がいま始まった。
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