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楽天 リズ投手・制球難とクイックの課題克服なるか

 



 思うような投球ができない。新助っ人のリズにとっては、期待を裏切るスタートとなってしまった。MAX163キロ右腕という触れ込みに、セットアッパーとして8回を託されたはずが、4月13日の時点で登板はわずか3試合。「勝利の方程式」どころか、勝ち試合での登板は大差がついた4月2日の西武戦(Koboスタ宮城)だけだ。

 不振の最大の要因は制球難だ。精度を欠く場面が目立ち、与田投手コーチも「ストライクが入るかというところ。1つずつ、課題を克服してほしい」。先発予定から、チーム事情でリリーフとなっても「新しい経験を楽しみにしている。そこに向かって頑張るだけ」と前向きに話していたが、頼みの直球も本来の球威からはほど遠く、首脳陣の信頼を得られていない。

 弱点もある。3度目の登板となった9日の日本ハム戦(同)。同点に追いついた直後の8回、先頭の西川に出塁を許すと、執拗なけん制にもかかわらずあっさり二盗を決められた。さらに市川の犠打で一死三塁とされると、暴投で決勝点を献上。結果的に失点にはつながらなかったが、中島にも簡単に二盗を決められ、クイックの遅さを露呈してしまった。

 チームは対戦が一巡した4月10日に単独首位に立つなど、好調なスタートを切ったが、ブルペンの不振は大きな不安材料だ。青山も安定感を欠き、福山、松井裕の2人で支えている状況。課題を克服したリズの本領発揮がなければ、チームの上位進出も難しくなる。
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