ロペスほどの実績があっても、よほど苦しかったのだろう。両手をたたき、抑えていた感情を爆発させた。「今日で調子が戻ったよ」と言葉にも力が戻ったのは、4月9日の
ヤクルト戦(横浜)だ。4回無死一塁。左腕の石川から左翼席へ1号2ランを突き刺した。ただの一発でなかったのは誰もが知るところ。打順変更によって、別人の打撃になった。
ラミレス新監督の構想もあり、今季は開幕から三番で起用。ところが、極度の不振に苦しんだ。ヤクルト戦まで本塁打、打点ともにゼロ。ブレーキになっていた。
「五番に戻ってリフレッシュしてほしい」
8日の試合後に面談した指揮官からの通達。昨季25本塁打を放った指定席の居心地はよかったようだ。
「やりがいを感じるけど、三番は本当に難しい打順だね。常にヒットを打って、打点を稼がなければいけないから……」
必ず初回に1打席目が回り、後ろには四番の筒香。シーズン当初から一、二番が機能しなかったこともあり、チャンスメークを意識し過ぎた。誰よりも責任感が強く、言い訳を嫌う性格。「もともと五番を打っていたし、プレッシャーを感じずにいられたのかな……」と正直な思いも打ち明けた。5回に3ラン、7回はソロ。球団の外国人では史上初となる3打席連続アーチを記録し、チームの連敗も5で止めてみせた。
「シーズンは長いから、いいときも悪いときもある」
来日4年、
DeNA在籍2年目。本領発揮へ、視界は開けている。