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西武 水口大地内野手・試練を乗り越え“プロ初打席”へ

 



 昨年の秋季キャンプで猛アピールに成功し、今年は初めてのA班キャンプ参加、そして開幕一軍入りと、最高のスタートを切った水口大地。育成ドラフトで入団して4年目、ついに思い描いていた本当の意味での“プロ野球選手”としての第一歩を踏み出し、「毎日、野球が本当に楽しい」と充実の表情で語っていた。

 昨年7月、イースタンで29打数12安打、打率.414の成績を残して月間MVPを受賞し、念願の支配下選手へ。開眼の要因は“ウザい選手”という自己スタイルの確立だった。追い込まれてからもファウルで食らいつき、簡単には三振しない。その粘り強さに田邊監督も「チームで何を求められているのかがきちんと分かっている」と高評価。ただ、初めての一軍投手との対戦だ。二軍投手と超一流が投げる球とでは、「コントロールのレベルが違う」。オープン戦でも自慢の粘りが簡単には通用せず、「正直今のままでは厳しい」と力不足を痛感し、さらなるレベルアップを目指してバットを振り続けた。

 だが、4月4日無念の登録抹消。出場した2試合は、いずれも代走だった。待望の一軍デビューは果たしたが、打席に立つ機会は巡っては来なかった。悔しさは相当だ。

「もっともっとうまくなって、『一軍に呼ばれないのはおかしい』と言われるぐらいの力をつける」

 危機感を覚えれば覚えるほど力を発揮するタイプ。この試練も必ずやバネにするはず。乗り越えた先に“プロ初打席が”待っている。
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