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巨人 澤村拓一投手・就任2年目、仁王立ち

 



 クローザーとして2年目を迎え、風格も漂ってきた。澤村拓一は4月26日現在で13試合に登板し、3勝7セーブ。この時点でチームの勝利数は14で、白星の大部分に澤村が絡み、その貢献度の高さがうかがいしれる。

 14回1/3を投げて許した安打は11本で、与えた四球は4。走者を出すこともあるが、粘ることが多く、得点は許さない。防御率1.26と堂々の成績を残している。ただ、結果を残しても「慢心してはいけない」と自らを律し、長いシーズンに臨む。

 4月3日の広島戦(マツダ広島)では延長10、11回とイニングをまたいで無得点に抑えた。チームは延長12回に勝ち越し点を奪い、粘り勝ち。高橋監督、澤村自身の誕生日を白星で飾った。巨人が誇るクローザーは「こういう日に仕事ができて良かった」と喜び、指揮官は「チーム事情によって2イニングに。感謝している」とタフな右腕に賛辞を贈った。

 ここまでの登板の中で唯一、悔いを残したのは22日のDeNA戦(東京ドーム)。1対0の9回に同点ホームランを浴び、引き分けに終わった。菅野の勝ち星も消え、「勝ち切れなかったのは僕のせい。申し訳ない」と何度も繰り返し、勝てなかった責任を一身に背負い込んだ。

 抑えて騒がれず、打たれれば目立つ。抑えの過酷さは身に染みて分かっている。「常に危機感を持ってやらないといけない」といつも厳しい表情を崩さない。
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