ようやく一軍の舞台に戻ってきた。2015年3月、椎間板ヘルニアで長期離脱を余儀なくされた
ミコライオは4月29日、移籍後初の一軍登録。同30日の
オリックス戦(京セラドーム)で、1回を打者3人で抑える完璧な初登板を果たし「チームは負けたけど、自分としては
楽天の一員としてデビューできた」と笑みを見せた。
苦しい台所事情の表れだった。ファームで7試合に登板し3セーブ。防御率3.86と万全とはいかない状態で一軍に呼ばれた。本人も「シーズンを通してもっと調子は上がってくる。ベストに近づきつつあるけど、完全ではない」と話したが、貫録十分のピッチングに首脳陣の評価は急上昇した。
梨田監督は「相手が打ちにくそうなボールを持っている。いいところで投げられるようになれば」
5月3日の
ロッテ戦(Koboスタ宮城)は1点ビハインドの9回に登板。1回を三者凡退に抑えると、その裏に打線が逆転サヨナラを決め初白星を挙げた。続く4日はリードした8回に登板。指揮官の期待に応えるように、無失点で守護神・松井裕につないでみせた。
3連投となった同5日には2点リードの8回に登板したが、2点を奪われ同点。回復力に不安ものぞかせたが「日に日に力強さが戻ってきているし、回復力も上がっている」と手応えをつかんでいる。
広島時代は3年間で73セーブ、28ホールド。2メートルを超える長身から投げ下ろすボールで、勝利の方程式を確立するのはここからだ。