ロッテの開幕ダッシュをけん引したのが、2年連続開幕投手を務めた
涌井秀章だ。大谷と投げ合った3月25日の
日本ハム(QVCマリン)との開幕戦は7回無失点の好投、現役最多となる開幕戦5勝目を挙げた。FA移籍3年目の右腕は、「ロッテに来て初めてホームでの開幕戦だったので、勝ちをつけられて、自分的にも納得のいく投球ができて良かった」と話す。
4月1日の
オリックス戦(京セラドーム)も金子と投げ合い7回3失点で2勝目を挙げると、自己最多となる開幕4戦4勝。中5日の先発も難なくこなした。救援陣、打線が好調を維持していることもあり「打ってくれるので、調子が悪くてもゲームをつくれば勝たせてもらえる。完投より後ろの投手につなぐイメージでやっているのですごくラク」と感謝する。
4月までに6戦負けなしの5勝をマーク、3・4月度の月間MVPに輝いた。2009年7月以来となる7年ぶりの受賞はパ・リーグ投手部門では最長ブランクだった。09年は最多勝と沢村賞を獲得した年。
「昔は独りよがりなところがあった。今はみんなでまとまっている。すごく落ち着いた気持ちで投げられている。考え方が大人になったと思う」
7年前より成長したエースの姿があった。5月19日の
西武戦(QVCマリン)で2失点完投と好投しながら初黒星。それでも、昨年に続く最多勝の期待は高まる。
ソフトバンクの独走を阻止するためには、この男が必要だ。