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巨人 菅野智之投手・無敗の大エース

 



 文句なしで序盤戦のMVPだ。今季は「圧倒」をテーマに挙げ、その言葉どおりに相手を抑え込んでいる。5月18日現在で、8試合に先発して黒星なしの4勝で、防御率は0.68。4月だけに限れば、33イニングで自責点0と圧巻だ。3、4月の月間MVP獲得も文句なしの好成績で、菅野智之本人も「出来過ぎだとは思わない。常にゼロで抑える気持ちでいる」と平然と語る。

 オフからストレートの球威向上を目標に掲げ、指先の強化に励んできた。その成果は現れ、150キロを超えるボールで相手を押し込んでいく。勝負どころでストレート勝負に出ることも多く、本人も昨季との違いとして挙げる。また、今季から再び投げるようになったワンシームも登板を重ねるごとに精度がどんどん上がり「支えになっている」と手応えを深めている。両球種ともストライクゾーンで勝負でき、四球が少なくなり、球数を減らすことにも成功。2完封1完投にその効果が表れている。

 序盤戦のハイライトは4月6日の阪神戦(東京ドーム)、13日のヤクルト戦(神宮)だ。6日はプロ初の無四球完封を飾る。13日もプロ入り以来、勝ち星がなかった相性の悪い神宮球場で、強力打線を4安打でシャットアウト。2試合連続の完封勝利を挙げた。「(神宮での)もやもやが取れた」と充実した表情だった。

 故障者が多く台所事情が苦しい先発陣を引っ張っているが「まだ先は長い」と気を引き締めている。
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