ビッグレッドマシンガン打線と命名された
広島打線を支えるのが、
ブラッド・エルドレッドの存在だ。5月18日時点で43試合に出場。打率.358、12本塁打、27打点。開幕から好調をキープしている。
三振かホームランか。そんなイメージはもうない。コンパクトなスイングで鋭いライナーを飛ばせば、腕をいっぱいに伸ばして技ありの安打を放つこともある。
「力まずにしっかりスイングすることを心がけている。良い形でコンタクトできれば、ボールは飛んでいく」
好調の要因をそう自己分析する。
両足の裏に痛みを抱える状態で、休養日も設けられる。ただもはや欠かせない存在になっている。5月1日の
中日戦(マツダ広島)では代打で3ラン。逆転勝利に貢献した。最大の欠点であった高めの直球と、外角のスライダーも我慢できる。配球の研究と、不調に陥ったときでも「すべてを知ってくれている」と明かすように、石井打撃コーチとの絆がエルドレッドの味方となっている。
2年前の2014年も開幕から絶好調だったが、夏場以降、急降下した。研究され、疲れも重なった。緒方監督ら首脳陣も重々承知している。「休ませながらになるが、頼もしいね」と指揮官。不調に陥ったときの指導法も備えているはずだ。四番に新井が座り、絶好調のエルドレッドが後ろに控えている。同じ轍は踏まない。好調の打線の中心に座り、突っ走っていく。