昨季も勝率1位に輝くなど得意としている交流戦で、今年のカギを握るのは
長谷川勇也だ。ほっと神戸で行われた5月14日の
オリックス戦。一昨年に手術した右足首の負担も考慮され、それまでほぼDHでの出場が続いていた長谷川が、今季3度目の左翼で先発起用された。工藤監督は「交流戦のことも考えて。人工芝じゃないし(右足首への)負担も少ないからね」と説明。比較的負担の少ない天然芝の球場で、交流戦へ向けた「試運転」を行った。
打線には欠かせない存在だけに、首脳陣も早めの準備に動いた。長谷川は、4月30日の
西武戦(ヤフオクドーム)から五番に定着。チームは翌5月1日から今季2度目の8連勝(1分けを挟む)を飾った。今季は開幕から五番打者が固定されなかったが、工藤監督はキャンプ中から「五番・長谷川」を理想としていることを明言してきた。一昨年の手術の影響もあり、開幕直後はベンチスタートや下位打線も任されたが、2013年にシーズン198安打を放ったその打棒は徐々に本調子に。「柳田―内川―長谷川」で構成される中軸は固定されたと言ってもいいだけに、交流戦ではDH制のないセ・リーグ本拠地での試合で、長谷川が左翼としてフル出場できるかどうかがカギとなる。
14日の試合後、長谷川は右足首の状態を問われると「分かりません」と多くを語らなかった。工藤監督は選手の故障防止に重きを置くだけに、セの主催試合での長谷川の起用法にも注目が集まる。