交流戦と聞いて
中村剛也の名を連想する野球ファンも多いはずだ。昨年こそ2位に甘んじたがケガで欠場した2013年を除き11、12、14年と交流戦で本塁打王に輝いているのだから当然だろう。さらに遡ると、プロ4年目の05年。交流戦で12本塁打を放ち、優秀選手賞を獲得した。その活躍をきっかけに、愛称“おかわり君”が誕生したのは有名な話だ。
明確に数字に表れているだけに、交流戦は「嫌いではない」と話す。
「対戦投手とか、この期間しかやらないので、やっぱり新鮮。セの球場も嫌いではないしね。それに5月の終わりから6月の半ばぐらいという時期が、ちょうど自分の状態が良くなってくる時期だというのも関係あると思うよ」
実際、今年も5月中旬を過ぎ、10試合(5月14日〜26日)で5本塁打と状態は上がっている印象だ。
しかし、自身は「今年はまだまだかな」と珍しく強気ではない。やはり、ここまで主にDH起用と、コンディションが万全ではないからだろう。その点も含め、田邊監督も「交流戦のカギを握るのは四番(中村)」だと断言。当然、本人も「自分が打てば勝利に近づく」と自覚しており、コンディション向上へ最善の努力を続けている。
「パのチームは強いから、勝ち越しておかないと、差がどんどん開いてしまう。まだ借金もあるので、まずは勝率5割に向け、チームの勝利に貢献したい」
相性抜群の交流戦を機に上昇気流に乗り、本塁打量産体制への突入を願いたい。