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オリックス ディクソン投手・環境も味方につけて

 



 交流戦の明暗はこの男の右腕にかかっている。シーズンの開幕投手も務めた昨年は、3戦に先発し2勝1敗、失点はわずか2点だった。防御率は投手全体の2位となる0.82と、抜群の投球を見せて勝利に貢献した。

 圧巻だったのは昨年5月28日のDeNA戦(横浜)だ。普段はゴロでアウトを重ねていく助っ人が面白いように三振を取り、終わってみれば10奪三振。7回を3安打無失点に抑え、当時リーグ首位を走っていたDeNAから白星を挙げた。さらには打撃でも先制点をアシストするバントや、来日初安打を放つなどハッスル。昨年5月の月間MVPを確定させる、大きな1勝になった。

 リベンジに燃えている。今季9度目の登板となった24日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では、今季自身最短となる3回途中7失点でKO。「いいピッチングができなかった」と表情を曇らせ、「良いゲームも悪いゲームもある。悪かったときこそ、そこから何かを学んで次に生かしたい」と静かに雪辱を誓った。

 今季、交流戦のビジターの試合は神宮、甲子園、広島とすべて屋外の球場で行われる。5月17日の秋田での楽天戦で7回を無失点と好投した際には「僕の野球人生はほとんど外でやってきたので、こっちのほうが合っている。すごく楽しかった」と屋外推しを宣言していた。環境も味方につけ、来日4年目の右腕が今季もナックルカーブを武器に勝ちまくる。
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