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DeNA 梶谷隆幸外野手・トンネルの先に見えた復調の光

 



 ラミレス監督が後半戦のキーマンに挙げるのは梶谷隆幸だ。シーズン前半は負傷と不調に悩まされた。キャンプ中の守備練習で左ワキ腹を負傷し、復帰を急いだ3月中旬に再発に見舞われた。一軍に合流したのは5月4日。復帰戦で適時打を放ち、翌5日には本盗を決めるなど、4月に低迷したチームの起爆剤となったかに見えた。だが、5月に快進撃を続けたチームとは対照的に梶谷の打撃は上向かず。ラミレス監督も打順や守備位置を変えるなど、復調方法を模索したが、打率は急降下し、6月は2割前後をさまよった。

 7月1日には弱音が口を突いた。「迷走中。ここまで悪いのは2012年以来。でも、あのときは自分がショボかった。今はいろんな経験をして、その上でここまで打てていない」と首を横に振った。「試しに試して2周して、3周目に入った感じ」と自虐的に話した。

 だが、翌2日、試合前に坪井打撃コーチと話し合い、「下から縦にバットを振るイメージ」にスイングを変えたことで変わった。2日から前半戦最後の13日の中日戦までで36打数16安打で打率.444をマーク。梶谷自身も「状態は上向いている」と表情も明るくなった。ラミレス監督も「軸足が正しい位置に来てステイバックできるようになり、外角の球を見極められるようになっている。力もうまく打球に伝わっている」と復調を感じ取り、後半戦から三番で起用することを明言。球団初のCS進出には梶谷の実力発揮が欠かせない。
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