甲子園優勝投手という限られた人しか持たない称号を、前橋育英高2年の2013年に手にした
高橋光成。プロでも順調に成長している。
高卒新人ながら昨季は5勝を挙げ、戦力として認められた2年目の今季、開幕一軍こそ逃すも4月30日に一軍昇格。ここまできっちりと先発ローテを守っている。7月28日現在3勝7敗と、数字だけを見ると振るわないが、5月26日の
楽天戦(県営大宮)では自身2度目の完封勝利。続く6月2日の
DeNA戦(
西武プリンス)でも1失点完投勝利と成長を感じさせた。
6月は直球の制球が定まらず不調が続いたが、それでもフォームを見直すなど自らの力で修正。6月24日以降は5連敗と黒星が続くも、内容については本人も首脳陣も決して悲観していない。
背番号17の現状について、土肥投手コーチは次のように力説する。
「あとは結果が出るまで、今の状態をブレずに続けて頑張る精神力。1年間ローテを守ると一気に勝てるときもあれば、自分が良くても負けるなどいろいろある。今は苦しいけど、すべて勉強。光成が大きくなるために必要な経験です」
人一倍、向上心の強い19歳右腕も、「投球自体は変えなくても、勝ち切れてないというのは、まだ何かが足りないということ。食事など、小さなことでも普段を変えれば、野球も変わると思うので、違うものを取り入れています」と最善の努力を惜しまない。
高橋光は今、エースしか歩めぬ王道を着実に歩んでいる。