未来のエース候補が苦しい2年目を過ごしている。高卒新人だった昨季、
高橋光成は8月2日にデビューを果たすと2試合目でプロ初勝利。そこから5連勝し、8月度月間MVPを受賞するなど、5勝2敗と活躍した。だが、今季は8月25日現在、17試合に先発して4勝10敗と大きく負け越し。特に6月24日からは7連敗を喫し、“1勝”の難しさを痛感している。
ただ、「勝てなかったときも、(勝敗は)紙一重のところがあった。内容的には、特に何が悪いという問題はなかった」と捕手の炭谷は、投球自体が大きく崩れていたわけではないと話す。むしろ、「先発ローテで回っていく中で、当然疲れはあるにしろ、去年みたいにガッツリ落ちることはなくなった。体力という部分では去年よりもはるかに良くなった」と成長を認める。本人も、「状態は悪くない」と常に話してきた。だが、「勝ち切れないのは、やはりまだ何かが足りないということだと思います」と謙虚に受け止め、自己改善に努める。
先発ローテを守る責任感から、今季は体力低下を防ぐべく、1週間を“調整”に充てていた自分に思い当たった。
「若いのに、“調整”なんて早い。今は、どんどん鍛えなければいけない時期」
土肥投手コーチと相談し、下半身強化など、進んで厳しいトレーニングを増やすことを選んだ。
「今は結果を気にせず、とにかく思い切り腕を振り続けます」
苦難は幸福の門。向上心高い背番号17のさらなる成長が楽しみだ。