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DeNA 網谷圭将捕手・育成ながら楽しみな打棒

 



 その鋭いスイングにはロマンがある。フェニックス・リーグ、秋季練習、秋季キャンプを通じて、最も存在感を示したのは育成選手の網谷圭将だ。千葉英和高から育成ドラフト1位で入団した今季はキャンプで左手有鉤骨を骨折して出遅れた。「長引いてしまったのが一番の後悔。シーズン後半に復帰して、半年のブランクの後にプロの投手に適応するのは難しかった」と悔しさをにじませる。

 だが、完治した秋に頭角を現した。ラミレス監督は秋季練習で「打撃は可能性がある。守備ではやることがたくさんあるが、期待したい」と話し、高田GMも「打撃は面白い」と評価。本来は捕手だが、奄美大島での秋季キャンプでは三塁を重点的に練習させ、台湾のウインター・リーグにも派遣する予定だ。GMは「守備をどこで育てていくか。チャンスはある。当初はびっくりするくらいの打撃をしていたからね」と若武者の成長を楽しみに待っている。

 フェニックス・リーグでは2本塁打し、秋季キャンプでも快音を連発した19歳。「打ちにいった球を一発で仕留められたのがよかった。強くスイングできる形ができてきた」と前向きな言葉を並べる。三塁はエリアン、宮崎、白崎、山下幸に加え、新加入のシリアコらによる争いになりそう。まずは支配下登録が目標の網谷にとって進む道は決してラクではないが「2月1日のスタートでインパクトを与えられるように頑張る」と意気込む。化ける可能性は十分にある。
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