週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

広島 下水流昂外野手・外野の一枠を目指す

 



 スタートラインに立った。現地時間12月2日。下水流昂は優勝旅行先のハワイで結婚式を行った。チーム関係者に見守られ、祝福を受けた。中学からの同級生を生涯の伴侶に。

「身が引き締まる思いです。責任が増えた。やるしかない」

 一言、一言に力を込めた。2017年は下水流にとって、勝負の年になる。

 16年は初の開幕スタメンに抜てきされたが、6打席で4三振して二軍に落ちた。

「自分でも何が何だか分からなかった。二軍に落ちて、やっと本当に悔しい思いが込み上げてきた」

 技術やパワーは一級品とされながら、開幕時点で一軍出場はわずか7試合。メンタル面で課題があり「二軍の帝王」と揶揄された。

 しかし一軍の舞台で経験した悔しさが下水流を変えた。打撃を一から作り直し、6月10日に一軍合流。同19日にプロ初本塁打を放った。最終的に48試合に出場し、打率.250で5本塁打。好不調の波こそあったが「やっとスタート地点に立った」と振り返った。

 外野手争いは熾烈だ。鈴木と丸は当確で、残り1枠。下水流は秋季キャンプで一塁の練習を直訴した。

「少しでも幅が広がるほうがいい。選択肢は多いほうが良いし、試合に出ないと意味がない」

 右打ちの外野手で長距離砲。残された道は打ちまくるしかない。「右方向にも打てるように。とにかく結果を出すしかない」とバットを振り込む。停滞は許されない。夫人のためにも力強く進んでいく。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング