思うようにはいかない、ルーキーイヤーだった。2016年ドラフト2位・
吉持亮汰は、苦しいプロ1年目を過ごした。一軍では21試合に出場し31打数5安打、打率.161と低迷。自慢の足もわずか1盗塁と結果を残せず、6月を最後に一軍昇格はなかった。
すでに、17年へ向けて修正に入っている。足とともに自慢だった遠投125メートルの右肩を故障。
「プロは毎日毎日、試合がある。限界でした」
2月から痛み始めた右肩は、U-23W杯に出場した10月末には、投げられないところまできていた。
「自分にとっては本当にプラスだった。下半身を使おうと思って、下半身の力のなさも分かった」
地肩に頼り切っていたスローイングの矯正に、前向きに取り組んでいる。
打撃でも手応えをつかんだ。U-23W杯では19打数10安打、打率.526と優勝に大きく貢献。きっかけはメキシコのホテルで見た、
楽天・松井稼と
ヤクルト・山田の対談だった。「山田さんが話していたことと同じことをやったら打てた。グリップを柔らかく握る。17年につながると思います」と自信をのぞかせた。
右肩は順調に回復。
「17年は2年目だし、チャンスは少ないと思う。キャンプ、オープン戦でアピールして、16年にできなかった開幕一軍をまずは目指したい」
同期の茂木に差をつけられたが、俊足強肩はチームでもトップクラス。抜群の身体能力を生かし、24歳を迎える2年目の飛躍を目指す。