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ロッテ 石川歩投手・ただ一人の“侍”として開幕を狙う

 



 初めての大役に挑む権利は得た。石川歩は2016年シーズン、自己最多の14勝を挙げ、防御率2.16で最優秀防御率のタイトルを獲得。新人王に輝いたルーキーイヤーの14年から3年連続で2ケタ勝利をマークするなど安定感は際立っている。「まずチームの先発争いに勝たないといけない。そこを目標に1年間投げられるように頑張りたいです」と石川自身はいたって控えめだが、開幕投手候補に堂々と名乗りを上げている。

 現在チームでは2年連続で涌井が務めている開幕戦のマウンド。石川は3月のWBCで侍ジャパン入りが決まり調整の難しさはあるが、仕上がりが早いという点ではプラスに働きそうだ。このオフは、唐川、西野とアメリカ・ハワイで約2週間の自主トレを行い、ウエート・トレーニングを中心に1年間戦える体を作り上げた。マイペースで知られる右腕も、後輩たちと汗を流し、「ある程度決められたメニューをやれたのでよかった」と中心選手としての自覚も芽生えてきた。ブルペンでは立ち投げながら投球練習も行い、「僕の中ではいいと思います」とプロ4年目への手応えをつかんでいる。

 昨年は球団31年ぶりとなる2年連続Aクラス入りという快挙こそ成し遂げたものの、悲願の優勝に向けて開幕からスタートダッシュをかけたいところだ。ロッテからはただ一人の侍戦士となった石川。世界一を手土産に、開幕からチームを勢いに乗せるような投球を見せてもらいたい。
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