伊東勤監督は2017年シーズンを前に、チームスローガンに「翔破 限界を超えろ!」を掲げた。31年ぶりの2年連続Aクラス入りを果たしたものの、悲願の優勝へは各々が「限界を超える」ことが必要になる。
まずは石垣島での春季キャンプでチーム内競争の激化、戦力の底上げを図る。今年、指揮官が打ち出したのが「強化指定選手」の設定だ。中村、加藤、田村、吉田らを指名。「力は持っているのに発揮できていない。使う側としては計算に入れている選手が昨年はなかなか働いてくれなかったので、その力があったら違う結果になっていたという思いがある。今年やってもらわないと困る選手」と説明するように、大きな期待を掛けるからこそ、居残り練習など厳しいメニューが課される。
これに対し、「自分がもっとやれていれば、昨年のチームの順位も変わっていた。きついキャンプもやらないといけない立場」と覚悟を示しているのが中村だ。プロ2年目の昨季は開幕スタメンを勝ち取るも、不振による二軍降格も経験。108試合の出場で打率.201に終わっただけに、定位置奪取へ燃えている。
昨季、チーム最多の24本塁打を放った主砲の
デスパイネが退団した穴をいかに埋めるかが、今季の最大のカギとなる。M.ダフィー、J.パラデスの両新外国人の出来も勝敗を左右するが、ハッパを掛けられた若手選手の飛躍が何よりの戦力アップとなる。