誤算だらけの幕開けとなった。一番は
大谷翔平の離脱。4月8日の
オリックス戦[京セラドーム]での走塁で左太もも裏を肉離れ。同9日に出場選手登録を抹消された。右足首痛を抱えたままシーズンイン。全力疾走禁止、右足で一塁ベースを駆け抜けることも禁止の制約がある中で打率.407、3本塁打の好成績を残していただけに痛過ぎるニュースだった。
投手としての復帰への道程も進んでいた。ブルペンでの投球練習も重ねていた。試合復帰まで約6週間かかる見込み。投打で軸となる選手が消え、四番の
中田翔も8日の同戦で軽度の右内転筋筋挫傷を負った。身上のフルスイングができず、11日
ソフトバンク戦は欠場。同日には守護神の
マーティンも右ヒジの張りで戦列を離れた。
戦力が整わない。開幕前には新戦力で期待の大きかった
大田泰示も左ワキ腹を痛めてリハビリ生活を送っている。初めて負傷した箇所だけに慎重に復帰までのプランを消化している。外野のレギュラー奪取を見据えていた
淺間大基も腰痛で出遅れ。
谷口雄也は3月16日に右ヒザ前十字じん帯再建手術を受けて今シーズンは絶望だ。
故障者が続出し、チームは早くも野戦病院化している。
栗山英樹監督は「今いるメンバーがベストメンバー」と、選手の奮起を求めている。チームは苦境だが、若手選手にとってはチャンスが広がる現状。負けが込んでいるが、まだまだ4月。勝負の時期を見据えて、上位に食らいつきながら逆襲への態勢を整えていく。