写真右から2番目が森本
うれしいプロ初安打が飛び出した。4月13日の
ソフトバンク戦[札幌ドーム]の2回、
森本龍弥がプロ初打席で中前打を放った。「初球から思い切って振っていこうとした結果、ヒットになった。うれしかったです」と大粒の汗をしたたらせながら声を弾ませた。プロ初昇格の日に「八番・一塁」でプロ初スタメン。プロ5年目でめぐってきた大チャンスを見事に生かした。
ずっと出番を待っていた。開幕から故障者続出の中でついに声が掛かった。「緊張しました」と、大量の汗をかきながら節目の試合に臨んだ。初安打は得点につながり、チームも勝利。試合後には初めてのヒーローインタビューにも呼ばれた。「しっかりやっていればチャンスは来る」と信じ、千載一遇の機会でインパクトを残した。
心に秘めた意地も露わにした。ともにお立ち台に上がった同い年のルーキーの
石井一成が森本の初安打に「同級生として、とてもうれしいです」と話した。笑顔で受け止め、切り返した。「僕は高卒で入って、やっぱり高卒のプライドがある」と負けん気を見せた。
2013年にドラフト2位で入団。1位は
大谷翔平で「入ったときはライバル視していたけど、あのレベルはやっぱり無理」と脱帽する。「すごいヤツと同期で入ったからには一緒にプレーしたい」と、次の目標を見据えている。
入団以来、ずっと二軍で精進を続けてきた。1本の記念すべき安打がこれまでのすべての苦労を洗い流し、未来への大きな活力となっているのは間違いない。