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オリックス 大城滉二・成長を続ける巧打堅守の2年目

 


 代役とは呼ばせない。そんな意気込みが伝わってくる一戦だった。4月29日のソフトバンク戦(京セラドーム)、調子が上がらない西野に代わって2年目の大城滉二が二塁のスタメンに抜てきされた。1打席目はフルカウントから四球を選び先制のホームを踏むと、2打席目は二死二塁から中前に適時打。3打席目でも右前打を放ち、今季初盗塁まで決めてみせた。「スタメンでいくと言われて、できることをやろうと思っていた。良かったです。ほっとしています」と試合後は沖縄出身の彫りの深い顔をほころばせた。

 守備でも魅せた。2回、川崎の一、二塁間を抜けようかという当たりに飛びつき、見事アウトに。「とにかく止めてやろうと思いました。肩にも自信があるので」としてやったりの表情。このプレーにはメジャー帰りの川崎も「同じ内野手としても素晴らしい」と賛辞を送り、現役時代は二塁手として活躍した福良監督も「大きかった」と若武者の成長に目を細めた。

 興南高、立大と遊撃を守ってきたが、今年の春季キャンプから西野と競わせたいという指揮官の意向もあり、二塁に挑戦。持ち前のセンスの高さもあり、日を追うごとに力もつけてきた。相手先発が左腕のときなどはスタメンに名を連ね、日によっては守備固めや代打、代走で出場する日もある。準備が難しいようにも見えるが「どちらでも変わらず集中して、守りからだと思っています」ときっぱり。マイペースを貫いて、2年目の飛躍を目指す。
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