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ヤクルト 鵜久森淳志・移籍2年目の存在感

 


 日本ハムを戦力外となり、ヤクルトに入団して2年目。いまや鵜久森淳志はチームにとって欠かせない存在となっている。相手先発が左投手のときには、一塁や外野の一角としてスタメン出場することもある。ベンチにいれば、終盤の「代打の切り札」として集中力を研ぎすます。ここまで23試合で打率.233、1本塁打、6打点(5月3日現在)。真中監督の信頼は日に日に増している。

 特に輝きを放ったのが、4月2日のDeNA戦(神宮)。同点の延長10回、一死満塁から代打で登場。須田の初球をとらえると、打球は左翼席へ消えるサヨナラ満塁弾となった。「代打満塁サヨナラ本塁打」は2011年の巨人長野久義以来、史上16人目。ヤクルトでは、1982年4月6日の広島戦で岩下正明がマークして以来、35年ぶり2人目の快挙だった。「やってやろうという気持ちしかなかった。手応えはありました」と会心の笑みを浮かべた。

 4月13日の中日戦(神宮)でも、同点の9回二死三塁から代打で左前へサヨナラ打。「(代打は)どれだけ割り切っていけるか。頭は冷静に、体はいつでもいけるように」と極意を語った。さらに「ある程度、自分で(出番のタイミングを)読んでいる。昨年の経験で、セ・リーグの野球はこういくんだなと。神宮はブルペンが見えるので準備しやすいというのもあります」と続けた。試合前には、早出でティー打撃を行うことが日課。入念な準備が、背番号91のバットを支えている。
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