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日本ハム・谷口雄也 かわいすぎるスラッガーの現在地

 

手術を乗り越え、完全復活が待たれる谷口


 その視線は前だけを見据えている。谷口雄也のプロ7年目は開幕前に終わった。右ヒザのじん帯損傷が判明。3月16日に札幌市内の病院で右ヒザ前十字じん帯再建手術を受けた。実戦復帰までは約7カ月と見込まれ、その時点でシーズン中の復帰は絶望的となった。4月中旬に入院先を退院し、現在は二軍本拠地の千葉・鎌ケ谷でリハビリを続けている。

 歩行訓練から始まり、軽いジョギングや患部に負担のかからない程度でティー打撃なども行っている。「まだ痛みはあります」と手術から約4カ月を経過しても後遺症は残っている。「だいぶ筋力も落ちました」と運動自体も制限がかかる中で苦しみながら復活ロードを地道に歩いている。

 今春はアメリカ・アリゾナキャンプに参加していた。右ヒザの痛みは昨季から抱えていたが、プレーはできると信じてオフも自主トレを行っていた。ただ、異国での調整中に痛みは悪化。迷いながらも「今後の野球人生も含めて考えて決断しました。一生懸命リハビリを頑張ります」と万全を整えるために手術に踏み切った。

 昨季はチームの日本一に貢献した。シュアな打撃は開花の途上であり、外野のレギュラー争いに割って入る潜在能力はある。今秋のフェニックスリーグで実戦復帰がかなえば、来シーズンへの見通しも広がる。その甘いマスクで女性ファンからの支持も厚い人気者が野球人生を懸けて選んだ大きな決断。雌伏のときを経て、きっと再起への力に変えてくれるはずだ。

写真=高原由佳
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