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内外野で奮闘する「おにぎり君」横尾俊建の可能性

 

守備でも非凡な才能を発揮する横尾。来シーズンはレギュラー奪取を狙う


「おにぎり君」の愛称でも知られる日本ハムのブレーク候補である横尾俊建は、複数ポジションをこなせるユーティリティープレイヤーだ。プロ入り前は三塁が本職。ルーキーイヤーの昨季は春季キャンプから二塁にも挑戦。シーズンに入ると一塁も守り、さらに外野守備にも着手した。豪快な打撃とは裏腹に、出場のチャンスを得るべく貪欲にプレーの幅を広げている。

 入団2年目の今季はその地道な努力は実を結び始めた。8月に一軍昇格すると、8月27日の楽天戦(koboパーク宮城)で待望のプロ初本塁打をマーク。以降は天性のアーチストの本能が一気に開花。9月には本塁打を量産し、来季のレギュラー奪取へ足がかりをつかんだ。そのベースは守備面でのユーティリティーさにある。

「やれることをやるだけです」。アピールポイントの打撃を生かすためにどんな守備位置でも、果敢に取り組む。特に外野は精進の真っ最中だ。プロになるまで未体験のポジションだったが、それでも打席数を得るためには選り好みはできないと自覚する。その前向きで必死な姿はバットから結果を生み、未来を切り開こうとしている。

 どのポジションも実力的にはまだまだだが、最低限の役割を果たせる能力とポテンシャルは十分にある。数多くの守備をこなせることはチームにとっても使い勝手が良く、貢献度も極めて高い。魅力あふれる打撃は開花間近。次代を担う希少な右のスラッガーはフルスイングができる環境をまずは得るため、守備力も磨き続ける。

写真=BBM
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