内外野をこなし、チームの勝利に貢献する外崎
春季キャンプまでは空席だった正遊撃手の有力候補の1人として、猛アピールに努めていた
外崎修汰。だが、ルーキーの
源田壮亮が定位置争いを制したことで野球人生が変わった。内野にはほかに
メヒア、
浅村栄斗、
中村剛也と強打者が顔をそろえるため外せない。だが、
辻発彦監督は「外崎を使いたい」と外野での起用を決断。それが見事にハマった。足が速いため、守備範囲が広く、肩も強い。即席とは思えぬプレーで、4月中旬からは外野手としてレギュラーをつかんだ。
だが、完全に“コンバート”されたわけではないのがカギだ。最初は外野手でのスタートながら、代走を送ったあとなど、試合展開、メンバーによって、途中から二塁、もしくは三塁に入ることも多い。また、戦略的に「足でかき回したい」という試合の日には、ほかの俊足選手で外野を固め、外崎は内野で先発起用。それは本職だけに、むしろ大歓迎だ。
ただ単に「こなす」のではなく、外野でも内野でも、高い質のプレーができる。それが今季、多彩な打線を組める最大の要因。指揮官も、「いろいろなバリエーションができるから、非常に助かる選手」と、高く評価する。
“外野手”という大きな武器を手に入れたことで、出場機会も135試合へと一気に増えた。「試合に出続けることが、打撃にも良い影響をもたらしている」と本人は言う。
「本当に良い経験になりました。これからも、(内外野とも)続けていきたい」
背番号44のさらなる飛躍が期待される。
写真=BBM