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オリックス・吉田正尚 悔しさ糧に“できることは全部やる”/新年の誓い

 

2018年に目指すは、さらなる高み、打撃タイトル総なめだ


 同じ過ちはもう繰り返さない、そんな強い思いがひしひしと伝わってきた。

 2017年12月上旬に行われた契約更改。若きスラッガーのもとにはカメラ数台に数十人の記者と、主力組に匹敵する多くの報道陣が詰めかけた。

 2年連続で2ケタ本塁打の実力があるとはいえ、まだ1年間を通して一軍で戦えたことはない。それでも16年のルーキーイヤーに続き、注目度は高く、多くのフラッシュを浴びながら「規定打席を取らないとタイトル争いはできない。そこを最低限狙っていきたい」と、きっぱり言い切った。

 苦い経験が原点となっている。入団2年はともに開幕前に腰を痛めて長期離脱した。17年も復帰したのは7月に入ってから。試合に出れば持ち前のフルスイングで記憶に残る活躍を重ねる半面、どうしてもケガが多いイメージもぬぐえず「この2年間は思い描いていたのと違う。開幕から離脱してしまい、つらい時間を過ごした。(野球人生で)最終的に見てこの2年間が良いように見られたらいい」と話した。

 64試合で打率.311、12本、38打点の好成績も募るのは悔しさだけ。18年に目指すは、さらなる高み、打撃タイトル総なめだ。
 
 腰痛の再発防止へ、11月には手術に踏み切った。術後の経過は良好で年明けからは阪神糸井嘉男との自主トレも決定している。できることは全部やる、すべては1年間一軍で戦い抜くため。「得た物がない」と話すこの2年間の悔しさを胸に、ホームランアーティストの勝負の3年目が幕を開ける。

写真=松村真行
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